【観てきました】K-Ballet Company『シンデレラ』
10月9日(土)のソワレ、K-Ballet Companyの「シンデレラ」を観てきました。近くに住んでいたにも関わらず、初のBunkamuraオーチャードホール、リアルでは初のK-Ballet Companyでした。
土曜日で、娘も学校がないということもありましたが、飯島望未さんのシンデレラが見たくてこの日のこの時間に予約。
Contents
誰もが知る御伽噺の代表「シンデレラ」
ディズニーで一躍世に広まることとなったシンデレラ、老若男女問わず誰もが知っている御伽噺ではないでしょうか。そして、子供の頃一度は魔法使いが現れて魔法にかかってお城で王子様と出会うことを夢に見た人も少なくないのではと思います。そんなファンタジーがどんなバレエになるのか、とてもワクワクした気持ちで会場に向かいました。
全てが調和する完璧な世界観
一幕は、シンデレラと継母・姉が住む邸宅のシーンですが、暖炉やねじ曲がった舞台装置が御伽の世界に引き込んでいきます。最初のシーンは、シンデレラが可哀想すぎて、娘は本気で心配していたそうです。ダンサーの演技や舞台装置、音楽とあまりに世界観が完成されているため、「バレエを観る」というよりは、「御伽噺に没入する」という感覚の方が近いと感じました。飯島さんは、出てきた時から美しく儚げで、でも心の中は豊かなシンデレラそのものでした。義母や義姉たちもすごい演技力で面白いところは面白く、憎らしいところは憎らしくて最高でした。
一幕の後半は、助けた老婆が仙女となり、シンデレラに魔法をかけるのですが、身の回りのバラやキャンドル、ティーカップ、トンボが妖精となってそれを助けるそれぞれのバリエーションも素敵でした。そして全てが完成された後の馬車!私が舞踏会に行きたいと思わされるほどに美しいシーンでした。
オーケストラが支配する空気感
シンデレラの楽曲は、プロコフィエフが作った壮大な物語です。コミカルなシーン、魔法のシーン、舞踏会のシーン、ロマンティックなラストと、それぞれのシーンが音楽に包み込まれてますます格上げされるようなオーケストラが素晴らしかったです。オーチャードホールの音響もそれを後押ししているのだと思います。しかしながら、あんなに難しい曲でどうやって踊るのだろうと思う曲ばかりです。ダンサーたちは見事に曲と融合していました。
華やかなお城での舞踏会とオレンジ
二幕は、お城の舞踏会です。義母たちのやりたい放題と道化のユーモアが何度も笑いを誘いましたし、山本さんの王子感が王子よりも王子!(語彙力崩壊)。シンデレラと王子がゆっくりと恋に落ちながら踊るシーンは、ため息ものでした。オレンジの踊りが作品にアクセントを添えていて、面白かったのですが彼らは南方から貢物を持ってきたってことなのかな…
12時を迎えた時に切迫感もすごくて、あっという間に現実に戻ることに本当にドキドキしてしまいました。最後は義母を助けようとしたシンデレラを王子が見つけてハッピーエンドなのですが、こんな一文では表せない魔法にかかりました。最後は真実の愛で解けない魔法…ラストシーンの二人をいつまでも見ていたかったです。
余韻がすごい…ソワレでよかったです。
本当に魔法にかかった舞台でした。
コメントを残す