スウェーデン王立バレエ団は1773年に設立された、世界で4番目に古いバレエ団です。スウェーデンで絶対王政を復活させたグスタフ3世国王によって、オペラと演劇、バレエという文化的プロジェクトが推進されたことが始まりだそうです。グスタフ3世自身が脚本家、演出家、俳優として活躍していたことも背景の一つにありそうです。1792年に国王が暗殺されるという大事件があり、一時バレエ史から姿を消してしまいます。19世紀には常に新しいバレエが創作されはじめていたのですが、一時衰退しオペラに従属していました。バレエ団として独立した形が戻ってきたのは、1913年のこと。スウェーデンオペラハウスは、1898年に100年近く行われなかった大改装が行われ、現在では建物自体が芸術作品となっています。
日本ではなかなか馴染みのない北欧の国、スウェーデンですが長い歴史と伝統を紡ぐ素晴らしいバレエ団です。日本人バレエダンサーの木田真理子さんは、「ジュリエットとロミオ」という作品のジュリエット役で2014年にブノワ賞を獲得しました。